過蓋咬合(ディープバイト)とは
過蓋咬合は、下の歯に上の歯が大きく被さった状態です。下顎を動かしづらくなったり顎の骨に大きな負担がかかったりします。その結果、顎関節症を引き起こし、開口障害や肩こり、頭痛などに繋がる場合もあります。
ひどいケースでは、下の前歯が上の前歯の歯茎に食い込み、口内炎や細菌感染が起こる場合もあります。原因は、顎の骨の成長状態が不十分であったり、むし歯で失った奥歯を放置したりすることです。
過蓋咬合(ディープバイト)のデメリットは・・・
- 顎関節症になりやすい
- 口内炎になりやすい
- 被せ物などが壊れやすい
などの悪影響が考えられます。
顎関節に強い負荷がかかるため、こめかみ付近が疲れたり、お口が開きにくくなってしまうことがあります。
過蓋咬合(ディープバイト)の代表的な原因
- 奥歯の噛み合わせに問題を抱えている
- 前歯が過剰に伸びている場合
- 乳歯が早い段階で抜けてしまって永久歯が倒れて生えてきてしまった
などが挙げられます。
過剰に下の歯にかぶさっている場合には永久歯になっても過蓋咬合になる可能性があります。少しでも気になる方はご相談ください。
過蓋咬合の矯正治療法
当院では、過蓋咬合の症状に対してマウスピース矯正(インビザライン)での矯正治療を行っています。
インビザライン矯正で、奥歯を引っ張り出し移動させながら前歯と奥歯の噛み合わせを正常にしていくことが可能です。歯の挺出や圧下は、マウスピース矯正では力をかけやすいです。透明なマウスピースを使用するため、ワイヤー矯正よりも矯正治療中に審美的な問題が生じにくいのが特徴です。
マウスピース矯正(インビザライン)の魅力
1.優れた装着感
インビザラインは精密検査の結果に基づいて治療計画をシミュレーションし、オーダーメイドのマウスピースを作製します。そのため、装着感に優れており、快適に矯正できます。
2.治療期間の目安がわかる
インビザラインは、事前のシミュレーションで治療期間の目安がわかります。そのため、終わりの目処が立たなくて治療のモチベーションが下がるといった心配がありません。
3.歯型取りが1回で済む
一般的なマウスピース矯正は、来院の度に歯型を取る必要があります。インビザラインは最初の1回のみで済むため、歯型取りの苦痛を和らげることができます。
4.通院回数が少ない
インビザラインは最初に全てのマウスピースを作製するので、交換の度に来院する必要はありません。4~6週間と従来よりも少ない頻度の通院で矯正できるので、忙しいお子さまにおすすめです。ただし、通院回数は症状で異なりますので、まずはご相談ください。
5.矯正中のむし歯や歯周病の予防に役立つ
矯正装置が取り外しができない場合、装置が邪魔で磨き残してしまい、むし歯や歯周病のリスクが高まる場合があります。インビザラインは取り外し可能なため、矯正治療中も歯磨きをしっかり行えます。
6.目立ちにくい
インビザラインには、透明で薄いマウスピースを使用するため、よほど近くで見なければ矯正装置だとは気づかれません。また、短時間であればマウスピースを外すことも可能なので、面接や試験などに集中したいときは取り外しても問題ありません。
7.安心してスポーツができる
アクティブなスポーツやアウトドアで衝突や転倒をしても、口の中を切る心配はほとんどありません。ライフスタイルを崩すことなく矯正治療を受けていただけます。
マウスピース矯正(インビザライン)で歯並びが綺麗になる仕組み
マウスピース矯正で歯が動くことには、歯を支える歯槽骨と、それを取り囲む歯根膜が関係しています。マウスピースの装着によって歯に力がかかると、歯が動く側の歯根膜が縮まると同時に、押される側の歯根膜が引き伸ばされます。
歯根膜には、同じ厚みを保とうとする性質があるため、縮まった側の歯根膜が骨を溶かして歯根膜が広がり、引き伸ばされている方の歯根膜が延びている部分に骨を作ります。これを繰り返すことで歯が少しずつ動くのです。